フルート経験者のための
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PROFILE

ー講師プロフィールー
山内未來子の写真

山内未來子

やまうち みきこ

3歳からピアノ教室に通いはじめたことをきっかけに、13歳からフルートを始め、音楽大学で本格的にフルート演奏の研究をし、大学卒業後22歳からフルート講師として活動を始める。それ以降、音楽表現をすること、そして指導をすることを仕事とする。社会経験をしたあと、オーストリアへの短期留学を経て、30歳で大学院へ入学。大学院在学中、イギリスへの短期留学も経験。2018年、2019年にオーディション選抜者による調布国際音楽祭フェスティバルオーケストラに参加。世田谷区で子ども向けのコンサート、八王子市でプラネタリウムコンサート、麻布学園OBオーケストラのエキストラ出演などの演奏活動も行う。また、修士副論文の『音楽のインナーゲームと集中力に関する研究ー本番の演奏に視点を当ててー』で好評を得る。フルートやピアノの発表会出演者にアンケート調査を行い、内面に着目した研究を現在も継続している。

指導した生徒は述べ60人以上。5歳から70歳の方までの受講生の大半は、その場で変化を実感する人が多く、教室では「部活でやっていたフルートをまた始めたい」「小さいころ習っていてもう一度習い直したい」など、経験者にオススメの"演奏技術を整理していく独自のメソッド"で、自然とステップアップを実感できるカリキュラムを提案。

・洗足学園音楽大学音楽学部管楽器科フルートコース卒業、同大学院音楽研究科修了
・フルートを村尾麻琴、酒井秀明、菅井春恵、上野由恵、上野星矢の各氏に、
・室内楽を菅井春恵、故立花千春、浦壁信二の各氏に、
・特別レッスンとして神田寛明、斉藤和志の両氏に師事
・在学中、P.マイゼン、P.ベルノルド、S.ティリーの各氏によるマスタークラスを受講
・中学校教論第一種免許状(音楽)高等学校第一種免許状(音楽)取得

プライベートでは5歳の姪っ子とピアノセッションで奮闘中。趣味は日本の刑事ドラマをくり返し観ること。

 

山内未來子の演奏です。曲はフランスの作曲家マラン・マレーの「スペインのラ・フォリア」です。こちらは17世紀バロック時代の楽曲で、タイトルの「ラ・フォリア」はこの時代のスペインで流行した踊りを意味します。素朴なメロディーが変奏していき、舞踏の様子が浮かんでくるような曲となっています。テーマと第一変奏をお楽しみください。

この曲は、J.イベールのフルート協奏曲より第二楽章。20世紀を代表するフランスの作曲家で、作曲の勉強のあと、第一次世界大戦にて海軍士官を経験。1932-33年に作曲されたフルート協奏曲は、緻密さとひらめきがちりばめられた第一、第三楽章。その間にある第二楽章は、美しさや情緒が漂います。冒頭~2分程度の演奏をお楽しみください。


独自メソッドができるまで

「変化のきっかけ」
「きっかけ」
「覚えもわるいし下手」
「上達すると教える機会が増える」
「女子高生指揮者のジレンマ」
「専門技術を身につけても指導する技術はビギナー」
「部屋の片づけが好き、を活かす」
「変化を感じる出会い」
「私なりの行動」
「無理なダイエットの功名」
「自分にとってひびく技術」
「確信していること」

ちょっとコーヒーブレイク

 

「変化のきっかけ」

二十代後半のころ、私はなんとなく過ごしていたと思います。私はこのころ、フルート講師、演奏者、一般企業の契約社員、アルバイトなどをして働いていました。様々な仕事を通して社会生活を日々送る中で、「留学に挑戦してみたら?」と現在の夫にサラリと言われたのです。そこから不思議とエンジンのかかった私は、日本のドイツ語学校へ四ヶ月通い、そのあとウィーンの語学学校へ行きながら、現地でフルートのレッスンやオーディションを受ける生活を三ヶ月送りました。そして短期間海外へ行って、自分の中の「なんとなく」がわかった気がしました。

「きっかけ」

私は、三歳からピアノ教室に通っていました。小さい頃はピアノに通うたびに泣いて嫌がっており、あまり練習熱心なこどもではありませんでした。ところが十三歳の時、私は吹奏楽部でフルートに出会い、毎日夢中で吹いていました。吹奏楽部に入ったきっかけは、一歳上の姉の影響でした。中学校に入る前、吹奏楽コンクールで大きなホールで真剣に演奏しているキラキラした姉の姿が、目に焼きついていたからです。

「覚えもわるいし下手」

入部して最初のころはフルートを吹くたびに酸欠になり手がしびれたり、覚えもわるく本当に下手でした。同時に、どうやったら良い音が出るか、先輩はどんな練習をしているのか、を盗み聴きしながら過ごしていました。学校が始まる前に朝練習をし、放課後の練習、家に帰って楽器と楽譜とにらめっこ。塾の送迎バスの中でもフルートを吹いたり。しかし中々上手に吹けませんでした。

「上達すると教える機会が増える」

ある時、部活の先輩がフルートのCDを貸してくれました。そこには、ジェームズ・ゴールウェイとオーレール・ニコレの演奏が入っていました。毎日、その音源を聴いては自分のフルートの音との違いを確かめ、初めて聴くメロディーを真似してみたり、自分の方がうまく吹けていると勘違いしたり、繰り返し聴いては吹く、聴いては吹くを繰り返していました。そうしているうちに、フルートのソロパートを担当したり、アンサンブルコンテストで選抜されたりと、ささやかなご褒美をもらうことができました。少しずつ上達を感じていったとき、同時に友だちに教える機会が増え、それを楽しく思い始めました。

「女子高生指揮者のジレンマ」

私の興味は高校になっても変わらず、どうしたら上達するのかを、自分自身と友だちに対して常に考えていました。高校二年生のとき、顧問の先生がご病気で倒れ、代わりに吹奏楽コンクールの指揮をすることになりました。この時の経験は私にとって失敗の連続でした。なぜなら週末の合奏練習で指揮をして、スッキリとした演奏になったと思っても、残念ながら次の週になるとまた散らかっている。という感覚の繰り返しだったからです。授業中もスコアを広げて曲の分析をし、放課後にフルートの練習、バイトが終わって家に帰ると制服のまま寝落ち。うまく指揮をすることができずにもやもやしながら各パートを回って、指揮をして、自分の練習をして、という日々を送っていました。

「専門技術を身につけても指導する技術はビギナー」

音楽大学に入ると自分の演奏について専門的に勉強する時間が持てました。そして大学卒業後に、フルート講師として働いていました。この時の私は、これまで自分の演奏について向き合っていただけで、その方法を人に伝えるための技術は高校の時のもやもやしたままだったのです。今思うと、自分自身が持っている演奏技術をきちんと把握できていない、ということに気づいていませんでした。

「部屋の片づけが好き、を活かす」

三十一歳のある時、中学校吹奏楽部のフルート指導の仕事に行く際、部屋の片付け方法を練習に置き換えることについて考えていました。私は片付けが好きで、一度片づけを全て終わらせると、どこに何があるか自分のあらゆる持ち物を全て把握でき、過ごしやすい状態をキープしている、ということを活かしたいと思ったからです。自分の演奏技術を把握できていない感覚に気づき、向き合ったのがこの頃でした。

「変化を感じる出会い」

ウィーンの語学学校で出会った人たちの目的は本当に様々で、失業してドイツ語圏で働きたいと言っていた人や、ヨーロッパ各国を一人旅している途中に語学学校で友達を作っているだけの人、娘が心配で一家四人で通っている家族、音楽を勉強する人、夫の仕事の都合でその土地の言語を学んでいるという人など本当に様々。
少なくとも私よりは目的をはっきりと持って過ごしている人たちに私は本当に驚きました。それと同時に、これまでの自分が誰かの真似ばかりの「なんとなくの考え」だったことに気づくことができたのです。

「私なりの行動」

帰国後、「もう一度きちんと学びたい」「指導をするときに必要になり得ることをできる限り経験したい」というはっきりとした思いが生まれました。苦手とする勉強や演奏の経験を積むため、三十歳のとき日本の大学院へ通うことにしました。
この頃からガツガツ挑戦しては玉砕する、ということを恥ずかしいと思わなくなり、何度も繰り返していました。もちろん玉砕したときは毎回めちゃくちゃ凹みます。観察、質問、実践をモットーに挑戦していきました。

「無理なダイエットの功名」

多くの先生方に教えていただく機会の多い大学院生活で、先生の言うことを100%ものにしよう、と必死でした。しかし、すぐには思うように演奏ができませんでした。そればかりか、先生がいないと良い状態をキープすることが難しく、時間が経つとリバウンドしているということを感じていました。まるで過去に経験した無理なダイエットのように。
ある時、以前に演奏した曲を久しぶりに吹いてみた結果、全く思うように吹けなくて愕然として動けなくなってしまったのです。その時「自分が持っていないものばかり集めている」ことに気がつきました。それと同時に「今自分が持っているものを見つめる」という感覚がしっくりきて、すっと気が楽になり、不思議と自分の音がひびいて聞こえるようになりました。

「自分にとってひびく音」

私はこれまで、教えていただいたことを取りこぼすまいと、自分の容量以上の情報を持ったまま、うまく消化できていませんでした。 まずはこの演奏技術が散らかっている感覚を、ひもといていきました。そこで、これまでの演奏経験や指導経験から、独自に編み出したのがこれらのカテゴリー、そして順番です。『①呼吸②音程③スケール・アルペジオ④その他小技⑤表現』。今、持っている技術をカテゴリーごとに、順番に整理していく方法です。自分が持っているものを見つめ、自分にとって「ひびく音」だけを残していく、という作業をしていきました。

「確信していること」

自分にとって「ひびく音」を自分の周りに並べること、この感覚が高いことによってどのように音楽表現をしたいのか、に不思議と集中することができました。演奏技術が把握できていない感覚を繰り返してきた私だからこそ、この経験から編み出したメソッドを指導に活かすことができると私は確信しています。

フルート演奏を通して自分の内面をみつめ自分が大切にしている価値観を知ることで、フルートのひびきが暮らしに変化をもたらします。そして"一人でも多く、暮らしのちょっとしたスペースに「音楽を飾る」お手伝いをしていくこと。結果として、フルート経験者の「演奏体験の質」「ひびきの総量」を上げていくこと。"を私のミッションとしています。理由は、中学のころから変わらず私にとって楽しめることだから、です。:*☆